Python で Skype の応答メッセージを変更する
久しぶりの更新がこれなのはアレですが、世の中にサンプルがなさそうなので……
Skype4Py を使用して、Skype の応答メッセージ (voicemail greeting) として、PC上のwaveファイルをアップロードします。wave ファイルには、16KHz, 16bit, モノラルという制限があります。
プライベートなメソッドを使いまくっているので、Skype4Py の内部構造が変わったら動かなくなるかもしれません。(その前に Skype4Py が SEARCH GREETING や VOICEMAIL ALTER SET_INPUT に対応してくれるはず)
参考: http://forum.skype.com/topic/213301-uploading-a-voicemail-greeting-using-the-api/
コードは続きに。
import Skype4Py import time import wave def get_greeting(skype): try: res = skype._DoCommand('SEARCH GREETING') greeting_id = int((res.split())[1]) return skype.Voicemail(greeting_id) except: return None def upload_greeting(skype, file): w = wave.open(file) if w.getframerate() != 16000 or w.getnchannels() != 1 or w.getsampwidth() != 2: raise RuntimeError, "Wave file have to be 16KHz, 16bit, mono format" wave_length = float(w.getnframes())/w.getframerate() wave_length += 1.0 # add a little margin time greeting = get_greeting(skype) if not greeting: raise RuntimeError, "Cannot get the greeting voicemail" greeting._Alter('SET_INPUT', 'FILE="%s"' % file) greeting.StartRecording() time.sleep(wave_length) greeting.StopRecording() greeting._Alter('SET_INPUT', 'SOUNDCARD="default"') if __name__ == "__main__": skype = Skype4Py.Skype() skype.Attach() upload_greeting(skype, '/path/to/16k_16bit_mono.wav')
ゲーム作成ツール「Kodu」
Microsoft、ゲーム自作ツール「Kodu」のPC版を公開 - ITmedia ニュース によりますと、Microsoft がゲーム作成ツールの「Kodu」のPC版を無償公開したとのこと。昨年、Xbox Live で提供開始されていたものの PC 版だそうです。なんでも、Microsoft Research の成果物だとか。
ゲーム開発に特化して設計され、アイコンベースでプログラムを組むため、簡単かつ直感的にゲーム制作ができる、というのがその主張のようです。
CES2009でのKoduのプレゼン動画 がありますが、パイ型メニューを使った、いかにもな感じのツールですね。
子どもの教育用プログラミング環境としては、ToonTalk (Prolog的Visual言語) や Squeak eToys (smalltalkが裏で動いているVisual言語)、それに Viscuit (パターンマッチの置換ルールによるVisual言語(?)) などがすぐに思い浮かびますが、今風のゲームがすぐに作れる!というのは動機付けとしては大きそうです。
しかし、ToonTalk はいつの間にかフリーになってたんですね……。
ゲームを作成して共有するサイト Rmake
Wired Vision の記事「「みんなでゲームを創る」Webサービスが登場、巨大RPGの可能性も」によると、2D ゲームをブラウザ上で作成、共有できるサービス Rmake が話題になっているようです。
作成できるのは、2D RPG と 2D アクションゲーム、そしてノベルゲームとのこと。画像や音楽などの素材がみんなで共有できるため、簡単に作り始めることができるところは、まぜまぜのべる などと共通ですね。
さらに、Rmake では、自分が作ったマップと他人のマップが繋げられるところにも特徴があるようです。このあたりは、Metaplace に通ずるものもあります。と思って Metaplace の今を調べてみたら、ちょうど昨年末に終了していた んですね……。うーん。なかなかブラウザの次を狙うのは難しいですね。
Rmake は、他人の作ったゲームでのフラグを自分のゲームに反映させることも可能らしい点が面白く感じます。みんなでつぎはぎして一つの世界を作り上げていくことができそうです。
Rmake、自分ではほとんど触っていないので、どのくらい使いごたえがあるのかは分かりませんが、今後の発展が楽しみです。
11月22日「ARG入門:体験型エンタテインメントの現在と未来」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <11月22日(日)> IGDA日本 代替現実ゲーム専門部会 (SIG-ARG) 第1回研究会「ARG入門:体験型エンタテインメントの現在と未来」 http://www.igda.jp/modules/pico/index.php?content_id=13 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ IGDA日本(国際ゲーム開発者協会日本) 代替現実ゲーム専門部会(SIG-ARG)は、第1回 研究会「ARG入門:体験型エンタテインメントの現在と未来」を、2009年11月22日(日)に 開催いたします。 ARG (Alternate Reality Game; 代替現実ゲーム) は、アメリカを中心にここ数年で大き く盛り上がってきている新しいストーリーテリング手法です。プレイヤー本人で参加する ことや、複数のメディアを横断的に利用することなどが特徴とされていますが、まだ定義 すら定まっていない、大きな将来性を秘めたエンタテインメントです。 第1回研究会では、ARGに関して日本で有数の有識者の皆さまをお迎えして、ARGの現状と 日本における今後の可能性について論じます。また、日本独自のARGコンテンツと言える 「蓬莱学園」のようなメイルゲームが、参加型謎解きイベント「ミステリーナイト」が、 あるいは実世界宝探しの「赤い鳥」が、ARGというカテゴライズでマッシュアップされ、 議論される初の機会ともなります。 ARGの可能性は広大です。近年、デジタルゲームは将来的にその領域を現実世界に広げて 行くであろうとの言及がCEDECなど様々な場で為されていますが、デジタルゲームとARGの 融合は、その一つの未来のカタチかもしれません。 なお、SIG-ARG の重要な立ち位置は「娯楽を開発する」という立場を起点とすることです。 ARG は Halo シリーズのプロモーションに使われるなど、強力なマーケティング手法とし ての側面がありますが、エンタテインメントの開発者という視点を忘れず、SIG-ARG なら ではのセミナーを作っていければと考えております。 はじめての研究会となりますが、ARG 初心者の方から、ARG 開発を検討している方まで、 数多くの皆さまのご参加をお待ちしております。 研究会の詳細は: http://www.igda.jp/modules/pico/index.php?content_id=13
======================================================================== ■名称 :IGDA日本SIG-ARG(代替現実ゲーム) 第1回研究会 「ARG入門:体験型エンタテインメントの現在と未来」 ■日時 :2009年11月22日(日)13:00-18:00(受付時間12:30-) ■場所 :文京学院大学 本郷キャンパス B館8Fウィングホール ■主催 :国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本) http://www.igda.jp/ ■協力 :文京学院大学コンテンツ多言語知財化センター ■参加費:研究会のみ 1,500円 研究会および懇親会の両方に参加 5,000円 ■対象者:ARG に興味のある方ならどなたでも。 ■定員 :定員120名 ※当日飛び込み参加はできません。チケット持参者のみ、ご参加いただけます。 ※チケット購入についての注意事項は案内ページをご覧下さい。 http://www.igda.jp/modules/pico/index.php?content_id=13 <プログラム>(予定) 13:00 - 13:05 文京学院大学 コンテンツ多言語知財化センター 「本学 コンテンツ多言語知財化センターの取り組み」 13:05 - 13:15 ご挨拶(SIG-ARG 世話人 八重尾昌輝) 13:15 - 14:05 ARG概論(慶應義塾大学 武山政直教授) 14:15 - 15:05 海外事例紹介(株式会社メディアファクトリー 三原飛雄馬氏) 15:10 - 16:00 RYOMA the Secret Story 事例紹介(オフィス新大陸 坂本犬之介氏) 16:10 - 17:50 パネル「日本における体験型エンタテインメントの現在と未来」 パネリスト(順不同): 慶應義塾大学 武山政直教授 株式会社メディアファクトリー プロデューサー 三原飛雄馬氏 オフィス新大陸 代表 坂本犬之介氏 小説家 新城カズマ氏(有限会社エルスウェア 代表 柳川房彦氏) RUSH JAPAN株式会社 取締役 安福久哲氏 E-Pin企画 代表 城島和加乃氏 18:30 - 20:30 懇親会 ======================================================================== □SIG-ARGとは 代替現実ゲーム専門部会 (SIG-ARG) はIGDA日本の専門部会の1つです。新しいエンタテイ ンメントである ARG (Alternate Reality Game; 代替現実ゲーム) に着目し、ARG的な要 素を持つエンタテインメントの普及・啓蒙と分析・研究、及び、これらに興味がある方々 の交流の促進を目的として活動しています。 SIG-ARGとは: http://igdaj-arg.blogspot.com/2009/09/sig-arg.html
静的解析ツールのゲーム開発への導入事例
セガの「ファンタシースターZERO」の開発に、静的解析ツールの Coverity Prevent を導入したというITmedia の記事がありました。CEDEC の「バグを限りなくゼロにする方法」というセッションでも、CI の紹介と共に、ちょっとだけ触れられていた気がします。
静的解析ツールは、その名の通り、ソースコードを実際には動かさずに(静的に)解析して、各種のプログラムミスを検出するツールです。安いものでは、初期化忘れなど、コンパイラの警告でも出してくれそうなものや、コーディングルールに沿っているか、みたいな単純なものしか検出できません。しかし、Coverity を始めとした、理論に裏打ちされた専門の会社が作っているようなものは、メソッドをまたがったデッドロックを始めとした、様々なミスを検出してくれます。
このあたりのソフト品質を上げるタイプのツールは、効く部分が限定的な割には高いので、従来はバグが起こると致命的なアプリケーションの開発に主に使われてきたと認識しています。
しかし、いよいよ、ゲーム開発にも静的解析ツールを導入する時代なんですね。Prevent なんて高い製品はなかなか手が出ませんけれども……。
なお、OCaml などの型推論言語を使えば、静的解析ツールが指摘しそうな間違いのいくらかは、型が合わないとコンパイラが指摘してくれるようになります。が、デッドロック検出といったAPIの使用順の解析などは、まだ型推論コンパイラにまでは降りてきてないはず。小林研究室で研究しているのは知っているんですが、最近はとんと離れてしまったので、最新動向はわかりません。
あ、ちなみに、静的解析ツールは、誤検知するのが当たり前なので、ただ買って導入すればいいというものではなく、ツールが吐いた警告を吟味して、駄目な人に直させる役の人が必要だ、というのが一般的な認識です。それでも、人間が付きっきりでコードレビューするよりはよっぽどコストは安いんですけれども。
ARG 情報サイト「ARG情報局」本日スタート!
新たに発足した IGDA日本 ARG 専門部会 (SIG-ARG) の情報発信サイトとして、「ARG情報局」が本日スタートしました!
ARG JAPAN から yaeo さんが合流し、メインで記事を書かれます。私もこれまでここでつぶやいていた ARG 情報は、あちらに投稿することにしますので、よろしくお願いいたします。
http://igdaj-arg.blogspot.com/
この日記は、アドベンチャーゲームのことやら、ゲーム技術のことやら、ARG の個人的な感想やらを徒然と書き連ねるスタイルに戻ります。
相変わらず更新頻度低ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
新ブランド:GAMEBOOK DS シリーズ
全く気づいていなかったのですが、ブロッコリが新しく「GAMEBOOK DS」シリーズというブランドを立ち上げたようです。その名の通り、DS でゲームブックを遊ぶ、というものです。
第一弾は、(発売日延期して)10月29日発売予定の「ゲームブックDS ソード・ワールド2.0」。グループSNEがソード・ワールドのリフレッシュを狙って展開している、世界観も一新したテーブルトークRPGを、ゲームブック化して、DS用ソフトとしたもののようです(ややこしい)。
常に左側の画面にイラストが出ているのがデジタルゲーム化ならではといったところでしょうか。基本的にはコマンド選択式アドベンチャーゲームと同等ですが、ダイスロールによる戦闘や行動判定があるのがゲームブックならではですね。過去、例が無いわけではありませんが、完全乱数での分岐はアドベンチャーゲームではメジャーではありません。
ホビージャパンから新刊としてゲームブックが発売されてみたり、メディアファクトリーから名探偵コナンの「プレイングミステリーブック」として発売されてみたりと、ゲームブック復権の兆し?
どれくらい売れるのか、428 の PS3 と PSP 版の売れ行きと共に、要注目です。