オーディオプログラミング権

招待講演の後藤さんの話で興味深いものがあったのでメモ。音楽情報処理の分野では、市販の CD をリアルタイムでいじって {サビの部分を抽出します|ボーカルを抜きます|ドラムパートだけを変更します} なんてことをしたいわけです。しかし、これから DRM が厳しくかかってくるようになり、消費者の手に渡る音楽が全て権利管理されてしまうようになると、こういった生の音声データを利用したプログラムの研究開発ができなくなってしまう可能性があります。DRM の影響を興味深い角度から見つめる視点ですよね。

最終的には、音楽情報処理の研究者は、DRM を利用したプレイヤーの開発者と同様な形で特殊な契約を結んで、生データを触れるようにする、とかそんな流れになるのでしょうか。なんとも窮屈なことですし、一般に研究成果を還元したいと思っても、DRM の権利者を通さないと何もできない世界がまっていそうですね……。