読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Xbox360「Steins;Gate」5pb

ゲーム

Steins;Gate (シュタインズ・ゲート) (通常版)

クリアしたのは1年以上前なのですが、ループものの代表作となるであろう一作ですので、覚えている印象をメモしておきます。TVアニメも絶賛放映中。

以下、いつもの通り、ネタバレには配慮していませんのでご注意。

シナリオ構成

メインシナリオは基本的には一本道です。

ただし、フォーントリガーでの選択により変化する携帯電話への着信メールは本編シナリオと独立して多数の分岐を行います。ミドルレンジでの変化も多く、選択内容から結果が分からない変化が多いため、総当たりを試すか、攻略サイトを参考にしないと網羅はかなり困難です。フォーントリガーの選択により Xbox360 の実績の幾つかが解除されます。

全体的な感想

シナリオ内容としては、間違いなく時間ループものの傑作と言っていいでしょう。歴史改変による世界の変化を観測できる主人公が、事象を収束させようとする世界に対して孤独な闘いを続ける、という王道のシナリオを見事に描ききった作品です。最初に興味半分で行った歴史改変の数々が望まぬ結末を引き起こすことに気づき、一つずつ改変を取り消していくという構成も、ゴールが把握できるという点でよかったのではないかと思います。

ただ、序盤、主人公のいわゆる厨二病と呼ばれる痛々しい言動があまりに辛く、何度か挫折しかけました。これだけ話題になったので、そこを乗り越えてプレイしてくれる人も多いかと思いますが、プレイヤー層を広く取ろうと考えた場合、かなりリスキーだったのではないでしょうか。層を限定できないアニメ版では、そのあたりは流石に配慮されており、主人公のオカリンの厨二病の様子は表現しつつも、視聴者の代弁としての突っ込みをこまめに入れたり、表現量を抑えたりと、視聴者の居心地の悪さを最低限にする努力がなされていたようです。

また、ゲームとして考えると、基本的に一本道構造なのがとても残念でした。フォーントリガーによる着信メールの分岐はありますが、ほとんどおまけ扱いであり、しかも選択から結果を予想できないため、ゲームとしても成立していません。

ループものをADVゲームで表現する最大の利点は、バッドエンドになる度に最初から色々な選択肢を試すプレイヤーと、時間を繰り返し試行錯誤する主人公とを重ねられ、プレイヤーの積み重ねた時間を主人公が余さず背負っているという構造にできることにより、感情移入度を増せるという点です。その点で、今作ではオカリンの選択をプレイヤーがただ読むだけの構造になってしまっており、もったいなく感じました。一部のタイムリープの選択の演出など、オカリンとプレイヤーの気持ちをうまく重なるように誘導し、一本道ではあるものの、プレイヤーが自ら選んだ気持ちにさせるシーンは良かったとは思います。が、全体的にフォーントリガーをうまく使って、主人公の選択にプレイヤーが介在している感じをもう少し演出することはできたはずです。

というわけで、デジタル紙芝居としては文句なしの満点。ADVゲームとしては、評価しない方がいいかなぁ、というのが総評です。