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「名探偵コナン カード探偵団」をプレイ中

ゲーム開発 ARG

先日紹介した名探偵コナンを題材とした「体験型ミステリーゲーム」のトレーディングカード「カード探偵団」を遊んでいます。

全100種類のカードがあるのですが、34パック(170枚)購入時点で90種類揃い、その後1BOX買い足して49パック(245枚)購入したところで95種類となりました。残り5枚です*1

実際に買って、95枚まで回答してみた (現在全国ランキング16位) 時点でのまとめを軽くメモしておきます。ちなみに、一週間前くらいのランキングを見る限りでは、登録者が1万数千人、実際にカードを買って回答を入力している人が数千人、といった感じの規模感でした。

このゲームのもっとも小さいタスクは、各カードに1問ずつ掲載されているパズルを解く、というものです。全てのカードは4枚がセットになっていて、セットを解くと、そのセットに関するエピソードを説明した短いメールが届きます。

各カードのパズルの質はピンキリですが、検索しないと分からないものから、人間の目の特性を利用した画像系問題に、ガチの論理パズルまで、バラエティは豊かです。いい大人がたくさん集まってわいわいと楽しむことができました。というか、対象年齢が12歳以上となっているのですが、12歳には解けない問題もあるような……。親に聞く、というのも楽しみ方の一つだということかもしれませんけれど。

一方、大きなタスクとしては、バックグラウンドストーリーである「R事件」の謎を追う、というものが設定されています。こちらは、各カードの裏面にヒントがまぶしてあるのと、パズルを解いた際にもらえるポイントの累計に応じて送られてくる短いメールによるヒントで考えることになります。

さて、プロモーションでは ARG (代替現実ゲーム)を引き合いに出していましたので、ARG っぽい仕掛けが今のところどれくらいあるかが気になるところです。以下、若干ネタバレ気味。

ARG っぽい仕掛け

現時点で自分が見つけたもの、という限定がつきますが、以下のようなものがあるようです。

  • カード探偵団用に用意された Web サイト
    • 公式サイト http://cardtantei.com/
    • バックグラウンドストーリー向けの隠されたサイトが3つ
      • 架空のバンドのWebページ
      • カード探偵団の意見交換をしている掲示板のふりをした静的なページ
      • 謎の動画が隠されている秘密のサイト
    • 問題用サイト1つ
      • 架空の会社のWebページ
  • メールアドレス
    • 問題用。メールを送ると、自動応答で問題の解答に結びつく情報が帰ってくる。
  • 電話番号
    • かけるとバックグラウンドストーリー用の動画を見るためのヒントを教えてくれる。自動応答で15秒程度。
  • マルチメディアコンテンツ
    • 架空のバンドの曲が2曲
    • バックグラウンドストーリーの情報が含まれる不気味な雰囲気の2分の動画

(2008/05/24 追記)

  • Web サイト
    • 公式商品情報サイト http://www.mediafactory.co.jp/conan/
    • 阿笠博士による掲示板風の公式追加ヒントサイト
    • 前記秘密のサイトの別のページ
    • パスワードのかかった(おそらくWebデザイナー関連の)謎のページ
  • マルチメディアコンテンツ
    • 商品情報サイトに載っている100秒のプロモーション動画

道具立てとしてはまずまずといったところじゃないでしょうか。中学生に「いままでの閉じたゲームとは何か違う!」と感じてもらうには十分な気がします。

他にも、パッケージにも何か隠されていると言われたので、じっくり眺めてみたら、背景にびっしりと %uHHHH という形式で encode された UTF-16BE の文字列が並んでいるのを見て、うげっ、となったりもしました。そちらは(1行だけ decode してみた限りでは)他で入手可能な情報のようで、ほっと胸をなで下ろしているところです。

あとは、現実の場所に隠されているものを探し出す、といった要素があればもっとそれっぽくなるわけですが……。まぁ、日本全国で、しかも個人で完結して遊べるようにしようとすると、どうしても場所に依存しないサービスしか使えないんですよね。

一般的な ARG との相違点

なんといっても、コミュニティを育てようという意思がないのが最大の違いですよね(^^;

ARG は、ひとりでは到底対処できないような謎やタスクがあって、それを皆でわいわい悩んだり作業したりすることで、大きなことをやった!という集団作業の達成感を味わうのが一つの醍醐味です。そのため、運営側はコミュニティを育てるために、横の繋がりが発生しやすいようなゲームデザインをしますし、公式のフォーラム (掲示板) を運営することもあります。

一方、カード探偵団は、基本的にはカードを買ってきて、パズルを解いて、登録して、ランキングを上げて、ヒントメールをもらう、ということをひたすら繰り返すだけで楽しんでいくようなデザインとなっています。

他人との関わりとしてデザインされているのは、ダブったカードの交換をしたり、分からない問題を一緒に考えるといった、従来のカードゲームと同様の、身近な友人とのコミュニケーションという枠組みから抜け出してはいません。というか、パズルのほうは、回答をネット上で共有したら誰かに消されてしまいそうなくらいの情報統制ぶりです。バックグラウンドストーリー部分の謎は共有してもいいのかもしれませんが、全体的に「共有はダメ!」的なオーラが漂っています。

それが良い悪いと言うわけではなく、どうデザインしたかというだけの話ではあります。ターゲットの問題もあるでしょう。が、ARG と名乗るのであれば、もう少し踏み込んだものも見てみたかったような気もします。

ただ、わざわざヒント用に、意見交換をしている掲示板のふりをしたページを用意した意図を考えると、「今回は最初なのでコミュニケーションの例を運営側から提示したけれども、これからは自分たちでこんなやりとりをするのですよ」ということなのかもしれません。でも、ゲームデザイン的に情報共有させることができなかったので、せめてもの ARG っぽい雰囲気作りを行っているだけなのかもしれません。

何はともあれ、次があるならば、そちらにも期待、といったところでしょうか。

ただ、そのためには、情報のためにカードを買わせるというビジネスの仕組みと、情報を共有するためのコミュニティを育てるという行為の間にあるムジュンをどうにかしないといけないわけですが(^^;各カードにユニークIDを持たせているというのは突破口になりそうな気はするんですけどね〜。

懐古

カード探偵団用に仕込まれたサイトのうち、大して重要ではないものは、メディアファクトリーが管理していて、もう使われなくなったドメインを再利用しているようです。で、一つのサイトのドメインが 〜.mixjuice-fan.com でした。なんだか、無性に切なくなりました……。

追記

100枚コンプリートしました。ということを後日のエントリで書きました。

*1:残り5枚のうち2枚は赤カード(コモン)なんですが、流通経路によって偏りがあったりするんでしょうか……