I/O
衝動買いした PS2 用アドベンチャーゲーム「I/O」が意外と当たりでした。ひとつの物語を4つの視点(開始時分岐)から見ていき、それぞれを見るごとに他の分岐の制限が解除されていく、というシナリオ構造です。リアルスペースとサイバースペースが云々、という世界観も嫌いではありません。ただ、「分かりにくいことが美しい」という思想が少し見えるかな、というのが残念なところ。せっかく感動すべきシチュエーションを創り上げていても、説明不足だと感情移入がしきれません。
それから、いかにもシステム周りのプログラマが時間が余りすぎて他にやることがなくなりました、といわんばかりの妙に豪華なエンジン周りも魅力です(笑)。シーン冒頭や選択肢での自動セーブ(設定で条件切り替え可能) やら、バックログからの任意のポイントへのジャンプ機能やら。自動セーブ(QuickSave)が実装されているゲームは前例がありますが、再起動をまたいで保存されているシステムは初めて見るかもしれません。当然、到達エンディング一覧はもちろん、シーンタイトルごとのメッセージ表示率も確認できます。コンシュマーでは KID っぽいシステムといえばいいんでしょうか。アドベンチャーゲームってそもそもエンジンで差が出る部分があまりないのですが、それでも頑張ってシステム的な機能拡張を行った場合の最大到達点はこのくらいだろう、という感じですね。
それにしても、最後のシナリオ以外は100%に埋めたにもかかわらず、メッセージ表示率がまだ52%なんですが……。最終シナリオはいったいどれほど長いのやら。